2011/09/23

cocos2d for iPhone レッスンノート レビュー


@hkato193さんから献本いただきまして、じっくり読ませて頂きました。
ありがとうございます。非常に光栄です!

そうです。昨日発売になりましたcocos2d日本語本2冊目の「cocos2d for iPhone レッスンノート」です!
いいですよー。これ。読んで実践するには多少は基本的なObjective-Cに触れていることが必要かと思いますが、iOSアプリの開発経験はなくともcocos2dを利用したゲームやアプリの開発、それをAppStoreへ申請するまでの流れをひと通り学習できます。
というわけで入門者に向けた本ではあるのですが、iOSアプリの開発初心者もそうですが、ゲーム開発初心者にも役に立ちそうです。というのも、ゲームを作る上での基本的な考え方や組み方についても丁寧な解説がされているからですね。

さて、僕はというと、cocos2dで2本ほどゲームアプリを開発したことがあります。その上で恐縮ながらコメントさせていただくと、1本作った程度の経験の方はいろいろと目からウロコが落ちる部分があるかと思います。特に、昔国民機が流行った頃にゲームを作ったきりなんて方にはcocos2dが推奨する組み方が今ひとつ馴染めずに、メインのCCLayer内に作ったメインループで全オブジェクトの処理を回すということをしてしまうので、この本の中盤に解説されているシューティングゲーム作成の項はなかなか理解を助けます。
やはり、ゲーム全体のフレーム落ちを避ける等を考慮したり、あるいはcocos2dの特徴でもあるCCAction系を活かすとなると個々のオブジェクトに自律的な制御を入れて、イベント駆動的な扱いでゲームを構築する方法が推奨されていそうですから。とはいえ、僕はそういう作りでは情報の更新タイミングがつかみにくいと思ってメインループ方式で組んでしまったりしているわけですが…。

cocos2dの猛者のような方にも、巻末のAppendixは必見です。
列挙しますと、イージングを実現するアクション一覧、つまりEaseという名称が使われているCCAction群です。これがどのようなアニメーション変化を与えるのかについて図示されているため、非常に資料価値があります。これって探しても無いんですよね。
CCParticleSystemのパラメーター。そうです。パラメーターの意味が日本語で解説されているんですよ。いいでしょう。その他パーティクル関連の細かい情報がまとめられています。
CocosDenshionについて。これについては、高度な使い方を使用とするといずれはOpenALを触らざるを得なくなるので、上級者は特に読まなくてもいいかもしれませんが、どういう構造になっているのか見ておくのも良いかも。
それから、開発に必要な各種情報源がまとめられていますので、困ったときに紐解いてみるといいかも。でも、本当に困ったら@hkato193さんや@Seasonsさんに聞くのが良いかもですねw てへw

以上が率直な感想です。
なので、入門者は買い!そして上級者はAppendixを見て買いたくなるよきっとw

と、ここまで書いてHungryMasterの開発について細かい記事を書きたくなって来ました。
おいおい発想から完成までを流れに沿って記事にしてみようかな。cocos2dにも触れるよ。
ではでは。